どうも、じるふぇです。
そろそろ大学の夏休みが明けて講義が始まりますが、まだ全然心の準備ができていません。
しかし、秋学期は現代思想、記号論、精神分析学が同時に開講されるという、構造主義、ポスト構造主義のバーゲンセール(?)みたいになっているので、楽しみでもあります(私は現代思想と記号論を取ろうかなと考えている)。
特に現代思想の講義は、いわゆるポスト構造主義(デリダやドゥルーズ)だけではなく、その先の思想(メイヤスーとか、思弁的実在論とか)まで扱うみたいで、とても面白そうです。
話は大きく変わりますが、今日Twitterを見ていたら、アニメと人種に関する問題が話題になっていました。人種問題はかなりセンシティブな話題なので触れづらいですが、少しだけ言及しようと思います。
個人的には、人種というのは歴史的、社会的に構築されてきた人間のカテゴリーであって、この世界であるから通用するものなのだから、アニメという別の世界を描いているものにまで適用させるのには少し違和感を感じるのですが、この考え方はどうなんでしょうか。
もちろん、こちら側の世界の偏見がアニメ世界に入り込んでいるのであればそれは指摘すべきですが、何でもかんでも人種を定めなければならないっていうのはおかしく感じてしまいます。
しかし、ふんわりと「人間」というものを思い浮かべたときに出てくるイメージが、特定の人間集団だけを包摂あるいは排斥したものであるのであれば、それは正さなければならないというのも頷けるので、難しい問題です。
ちなみに、人種概念が歴史的、社会的に構築されていく過程については、平野千果子『人種主義の歴史』という本に詳しいです。いわゆる構築主義というやつですね。
この本の著者は、人種という概念が差別意識を作ったというよりも、最初に差別意識があってそれに合わせる形で人種という概念が作られたという立場です。
この本以来人種に関する本は読んでいないので、現代社会を度々揺るがす話題なだけに、もう少し勉強して自分なりの考えというか思考の軸を持っておきたいですね。
ここで打って変わって別の話になりますが、いろいろ人気のブログとかSNSでバズっている投稿とか見ていると、やっぱり「体験」ベースの話は面白いなと、当たり前ながら実感しました。
私は、記憶力があまり高くないせいか、自分の経験をストーリーとして覚えるのがあまり得意ではないんですよね。だからいつも抽象的な思考ばかりしていますし、覚えなければならないことはなんとか概念化、簡略化して覚えています。
世界史も初めストーリーとして読んだ時は全然頭に入ってこなかったんですけど、世界システム論とか、港市国家論とか、それらを包括する概念が与えられてからは、自然と覚えられるようになりました。
荒巻豊志の『新世界史の見取り図』っていう本が、結構そういう概念的なところを紹介してくれて、とても助かったのを覚えています。
概念が与えられると、その概念が果たして妥当なのかとか、概念同士の比較とか、いろいろ思考が膨らんで、その分野がより面白く感じられて、もっと勉強しようという気になります。
あと、どうでも良い話ですが、人間はある思想を宗教のアナロジーで捉えるのが好きなんだなあとよく感じます。個人的には、宗教的という言葉に何でもかんでも当てはめてしまうのは、問題を見えづらくしてしまうだけな気がするんですが。
「遺伝情報」は本当に「情報」なのか、ていう内容の論文を読んでから、ある物事にどんな言葉をあてがうかはそれなりに慎重にならなきゃなあと思っています。
ということで、今回はこの辺で終わりです。